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50回 大阪府勤労者山岳連盟総会挨拶

                        会長・きたろうHC 園 敏雄

 

まず始めに昨年311日に起きた東日本大震災、福島第1原発の事故に被災された皆さん、犠牲になられた皆さんにお見舞いと哀悼の意を表したいと思います。そして2011年度山行中に亡くなられた吹田労山の三木さん、福島労山の小倉さん、YMCCの田代さんの3名の仲間に哀悼の意を表します。

 

大阪労山では09年、10年、11年と3年続けて死亡事故が発生しました。昨年度の挨拶で猶予ならざる危機と訴え、事故対策会議での教訓を共有して行こうと呼びかけましたが連盟の取り組みが未熟であったことを反省しております。なかでも六甲山の事故は多くの教訓を残しました。第2回事故対策会議で学んだことは各会、クラブでも共通の悩みである当日思い付きで登山に出かける仲間の計画書未提出について、少なくとも家族や仲間に行先を連絡する事、コース変更をする時の連絡について、また携帯電話の電源を切らない事などが大事であることが共有化されました。捜索活動では連盟の多くの仲間に協力して頂き大変感謝し改めて御礼申し上げます。救助活動体制の問題もここで検証されました。二次災害が懸念されるような課題も残り今年度救助隊を中心に救助活動マニュアル整備、現地本部、連盟本部の体制などを検討して行きたいと考えています。登山学校での事故もたくさんありました。先日行なった全国連盟遭対部員との懇談では登山に未熟な受講生に自己責任を負わせるのではなく講師側が安全対策を取り危険を認識させる教育が大事だと強調されていました。連盟として学校運営に責任を持つ以上安全対策をさらに重視して取り組んで行きたいと思います。

東日本大震災ボランティア活動では、全国連盟の支援訴えに応え2次の支援活動で延べ26名が石巻市内農地のガレキ撤去をお手伝いしてきました。支援隊派遣に当たり連盟の仲間から多くのカンパを頂戴し大変感謝申し上げます。現地の宮城県連からは実情を是非報告して欲しいという要望を受け労山ニュースでお知らせしてきた所ですが、これに応えて今週末からの第三次支援には現地参加も含め30代から80代の30名が参加して頂きます。無理をせず支援活動に頑張って来たいと思っています。

最後に、全国連盟主催でヤングクライマーズフォーラム「山野井泰史」講演会が大阪府連の若い仲間で取り組まれ会場を埋め尽くす大きな成果を上げました。これには各会、クラブの皆さんに多大な協力をいただき感謝申し上げます。来られた方の約半数は未組織の方で、連盟の行事情報を知りたいという方がこの半数いらっしゃいました。私などが思いつかない宣伝方法、未組織の方の情報を宝として今後の連盟活動に生かしていくことをお約束して開会の挨拶とさせて頂きます。