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女性委員会のページ 2003年11月14日:労山事務所

報 告
議題;救急法冊子つくり
* 救急法講習会参加報告:10月25日(鈴)
印象に残ったことの第一は、救護の心得で、ともすれば救急や救助の方法に神経が
行くが、負傷者に気をつかわさないこと、怪我の内容は伝えるが動揺しないように
(伝令者も)穏やかに話し、治療や施術の方法を伝える。
感染症予防にラテックスの手袋を救急袋に常設するようにという話の中で、手袋利
用の例として、人工呼吸時の利用を教えてもらった(一箇所の指を切って、負傷者
側のマウスに、救護者が手首部分から息を吹き入れる)。
決められたものだけでなく、様々なものの利用(パンストの様々な利用方法,目の
負傷と紙コップによる眼球保護などなど・・)を教わり、発想の転換に驚き感動し
た。事故発生時に救出が先か、治療が先か、迷うところである・・・・ 
                                 
* 事故事例から、負傷者は、仲間に迷惑をかけていると考えたり、動転していたり
するので、声賭けだけで大丈夫という判断をせず、必ず現状を調べ、首や腰の痛み
や、打った可能性がある場合は動かさない配慮が必要。

* 宿題であった救急時の対応をそれぞれ報告
K:日射病について
熱射病 体内に熱がこもり、体温調整が出来なくなる状態です。
日射病を避けるには、日差しの中に出ないのが一番なのですが・・・・?帽子を必ずか
ぶる・・・など事前防御が必要。
熱射病は、休息と水分補給が重要な課題で、軽く考えずに対応が必要。
登山中には積極的に水分を補給する。(水だけでなく、塩分やスポーツドリンクな
どとの併用が大事)一旦脱水症状になると重篤になる場合もある。

K:凍傷について 寒冷傷害4段階に分かれている
厳しい寒気にさらされ、露出する部位などに起こりやすい。予防は寒気に皮膚をさ
らさない(耳や鼻)末端部分(手足)を締め付けて血行を阻害しないようにし、防御を・・

S:低体温症について 体内温度(直腸温)が35度より低くなると、低体温症になる。
(低体温症=熱を生産するより早く体から熱が奪われる時に低体温症が起こる。)
軽症:意識はある。激しい震え、よろめき、無関心状態、会話が遅い等
重症:意識障害、身体硬直など重篤な状況。外気にさらさないなど保温に務める。
   特に首、脇、足の付け根など動脈の通じている箇所の保温。
いずれも急激に温めない=冷えた血液が心臓に流れ込み、ショックで心不全になる
可能性がある。早い目のホーストビバーグを。

S:高山病について 頭痛=翌日には治る。食欲減退、嘔吐と、症状が進む。
チェック項目として、まっすぐ同一線上を歩けているかなど。
水分管理が重要で、十分な水分の補給で血中濃度を上げないなどの工夫が必要。

アルパインクライマー 山野井妙子さんの講演会感想
 講演は、スライドからはじまりました。                  
ブロードピーク、マカルー、ガッシャーブルム峰、マッターホルン、チョオユー、
マナスル、エルキャピタン、ギャチュンカン、次々に映し出される妙子さんの登った
山々。ギャチュンカンでは、ヤクを連れて来た10代の少女が写し出され、彼女は父
が無くなり、少女が働き手となった。何故か彼女を撮ってしまったとの説明。
妙子さんのやさしさが伝わって来る。数々の山行を登りたいから登った。
自分の気持ちにそって登ってきた。山頂に立ったのは、3回に1度くらいかな・・
謙虚でどこかおっとり、自分を飾らず、誠実さがにじみ出る。
山行スタイルは、少人数でベースキャンプから一気に登頂する「アルパインスタイル」
最低限の荷物とルートで登頂していました。
夫婦での受賞は始めてと言われる、「植村直己冒険賞」の対象となった。
2002年10月ヒマラヤのギャチュンカン下山途中の七千数百メートルの地点、悪
条件が重なります。なだれ襲来、宙吊り状態から転落の危機、失われてゆく視力、凍
傷の広がり。卓越した技術と経験で乗り切りますが、失った手足の指は、二人で十本
を越えました。
そんな山行を私は、今まで幸運でした。楽しかった・・・と。
ギャチュンカンより前に登ったチョーオユー南西壁、ポーランドルート第2登、女性
のみのペアが八千メートルのバリエーションルートから登頂したのもこれがはじめて
のこと。
すごい!! 本人は気負うところが全然有りません。ウーーーーと頑張ったわけでも
なく、やりたい事を楽しんだ。泰史氏と一緒になって、山の行き方が変わったとも。
遠征屋でなく、アルパインスタイルと、フリーもして山行の幅が広がったと。
皆からの質問に、チョット失礼な事もあったりしても、丁寧に答えてくださった。
「山でケンカされたことありますか?」「ありません。山では泰史さんが強く、家で
は私が強いです。」など・・・
「家事は得意で、特に台所仕事が好きです。夫婦で好みが全然ちがい、彼は洋風、私
は和風、どちらかといえば和風のほうが多い」そうです。
とてもシンプルで、豊かな生活がいっぱいです。
妙子さんは人前が苦手、この講演も、断られ続け、兵庫の女性委員長竹田さんの粘り
がちで、実現しました。
満員の中限定で大阪から2名行かせて頂き、とても感謝しています。
(文中赤旗日曜版より引用)                 文責;篠原良子

予 定
*12月12日 室内例会:総括・方針について 
* 1月23日 室内例会:総括・方針について 
* 2月20日 室内例会:女性でも出来る!搬出方法(小冊子)仕上げ
* 3月  日 室内例会:


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